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◇JWOOD工法

JWOOD工法

 JWOOD工法とは、(株)ウッドワンが開発した、構造体をJWOOD・LVL、接合部を金物で緊結する工法です。
接合部を金物で緊結するこの技法は、近年、各種公共物件で数多く採用されており、理論的に確立されているばかりではなく、国土交通省や農林水産省等の各種公的試験でその性能が実証されています。
 各種試験値では、在来軸組工法による構造仕口の2倍以上の耐力が公的に認められています。
その優れた耐力のみならず、施工性の向上による工期短縮のメリットから、現代の住宅における金物工法の需要は急速に高くなってきています。
 JWOOD工法はこの金物工法に最適な木材、JWOODを使用することで、金物工法の特徴を最大限に生かすだけではなく、JWOODがもつ優れた特徴である、品質の安定性、確かな強度、高い寸法安定性、材料の安心・安全性が発揮されることで、これまでにない性能の構造躯体として日本全国での実績とともに認められています。
JWOOD工法は高い断熱・気密性能が重視される現代の高性能住宅にとって最もふさわしい工法なのです。

J-WOODはどうやってできるの?

 JWOODとはロータリーレースなどで切削した質の高い薄い単板を多重積層した高強度のLVL製品です。
JWOODの生まれは、南半球。オーストラリアの隣にあるニュージーランド。そこから船に乗って日本にやってきます。
 JWOODの原料は北米原産のラジアータパインという木材です。北米では生育年数が長いラジアータパイン。
しかし多雨多湿で生育環境のよいニュージーランドでは、30年という短期間で成長し強度的にも申し分ない木材であることがわかりました。
JWOODはこの生育環境を活用し、ニュージーランドで法正林システムの下、製造されています。
 法正林システムとは、苗木を植えてから30年間育成させたものを用材にするというもので、1年生育の木材から30年生育の木材まで年代ごとに全て揃えて、輪伐していくシステムです。
 伐採した後には、すぐに次の苗木が植えられ、永久に緑が絶えることのない計画的な植林システムが完成しています。


JWOODの性能は?

 木は伐採された後も、まるで生きているかのように呼吸をすると言われています。
これは木材が細胞組織内に水分を蓄え、空気中に水分を放出したり、空気中の水分を吸収したりするためです。
この木材の水分保有量のことを含水率といいます。
 JWOODは含水率を8〜10%前後まで乾燥させているので、使用しているうちに木材が乾燥し、やせてくる可能性が極めて少なくなっています。
そのため、木造住宅にありがちなトラブル、クロスの亀裂や床鳴り、建具の開閉不良などが非常に起こりにくくなっています。
 (JASではムクの乾燥材は20%以下、集成材は15%以下と定められています。JWOODはワンランク上の乾燥度合です。)
 JWOODはムクの木材を一度シート状に切り出し、欠損板を削除し再び貼り合わせて成形しています。
そのため、節などの欠点の分散度合いが高く、材質のバラツキが少ないため、単板乾燥による含水率分布の均等化が容易であり、均一に近い安定した品質の製品が得られます。

 JWOODの接着材、フェノール樹脂接着剤は、従来のユリア・メラミン樹脂に比べ、はるかに優れた耐水性、耐久性を示し、強度・耐久性共に全く問題ありません。
 このフェノール樹脂接着剤の耐用年数は、実験数値で300年以上相当の耐久性を満たしています。
また、住宅に採用しても3世代に渡って住み続けることが可能な、耐久性・安全性に優れた接着剤である事が過酷な科学的な試験によって証明されています。
 JWOODは、浸漬はく離試験や煮沸試験、せん断試験、含水率検査、ホルムアルデヒド放散試験、曲げ性能試験等、JASで定められた、強度と耐用年数を想定した試験によって性能が確認されたものだけが建築用材として認められています。
 更にムク材の約1.5倍の強度が確保されていますから、強度的にも安心して使用していただくことが出来ます。

JWOODのトレーサビリティ

 遺伝子組換え食品の登場、有機栽培農産物人気の高まり、BSE問題など食の安全への関心から、生産者の顔の見える商品として、写真・ICタグ・バーコードにより管理された、トレーサビリティ(履歴追跡)に対する関心が高まっています。
 ISO9001では、考慮の対象となっているものの履歴、所在を追跡できること、と表され、商品・製品の生産・加工・流通などの経路を把握することができるという意味です。 
 小さな部品一つにも付いている製造番号等は、元々製品トレーサビリティの概念を持ち、その歴史は古く、建材業界でも採用されていますが、木材業界ではこれまでほとんど存在しませんでした。
 JWOODは部材一本一本にバーコードが貼られており、その部材がいつ・どこで・誰の管理によって生産・製造(植林・伐採・加工・出荷)されたものかが分かります。
 さらに、弊社工場で加工する際にもその履歴が記録され、製品の原材料(原木)が植えられた日から、加工され最終的な製品になるまでの品質管理・履歴追跡を一元管理することを可能にしています。
 例えば、2000年1月1日にニュージーランドの森のA区画で植えられた木が、○○様邸の1階の玄関横の柱になった、ということまでも管理することができるという、木材業界において非常に画期的なシステムになっているのです。


↑弊社工場入荷時
↑弊社工場出荷時

JWOODEXって何?

 木材の欠点のひとつに、材が腐ってしまうリスク、シロアリの食害にあってしまうリスクがあります。これらを防ぐためには、耐久性、耐蟻性の高い材料を使う必要があります。
 例えば、ヒノキは耐久性・耐蟻性の高い樹種としてよく知られていますが、実際に高い耐久性・耐蟻性をもつのは「心材」と呼ばれる、丸太の中心の赤みをもった部分です。(当然ながら、この部分は一本の丸太から多くは取れません)

 一方、「辺材」と呼ばれる、丸太の外側の白っぽい部分は、実はそこまで耐久性・耐蟻性が高くないことは、あまり知られていない事実です。(一般的に使用される、流通しているのはこの部分が多いのです)

 そこで近年、多く使用されているのが、木材を薬剤処理することで耐久性・耐犠牲を高めた製品です。ここで重要となるポイントが2つあります。それは、
・木材の中心部まで薬剤を染み込ませること
・効果の大きい薬剤を使用すること(かつ人体に影響のないもの)
の2点です。

 JWOODEXは、「乾式加圧注入」という方法によって薬剤を中心部までほぼ100%染み込ませています。(スポンジを手でぎゅーっと握り、水の中に入れ、手を離したところを想像してみてください。スポンジが水をみるみるうちに吸収していきます。「乾式加圧注入」とはこのようなイメージです。)

 また、JWOODEXが使用している薬剤は、各種試験で高い耐久性・耐蟻性が実証されています。加えて、近年話題となっている、アメリカカンザイシロアリという新しいタイプのシロアリにも効果があることが証明されています。

 さらに、JWOODEXの薬剤は、マウスやラットを用いた動物実験によると、食塩の致死量よりはるかに多い量を摂取させないと死に至らない(つまり、きわめて人体に無害である)ことが証明されています。

JWOODEXは、土台や柱といった構造体だけでなく、間柱や筋交、合板や胴縁などの商品も取り揃えています。
これらを使用すれば、現場での防腐・防蟻処理をしなくても住宅性能表示の劣化等級3(最高等級)を取得することが可能となります。
 JWOODは品質の安定性、確かな強度、高い寸法安定性、材料の安心・安全性のみならず、耐久性・耐蟻性においても既存の木材と比較し高い性能を誇っていると言えるのです。

【ポイント】
 長期優良住宅では、構造躯体等の劣化対策として、土台はK3(※1)相当の防腐・防蟻処理を行なう、とされています。
このK3とはJAS規格ですが、K3相当としてAQ認定(※2)を受けたJWOOD EXは、構造用LVLの優れた薬剤浸透性を活かし木材の内部まで防腐・防蟻処理をした製品です。

(※1)「辺材部分の侵潤度が80%以上、かつ材面から深さ10mmまでの心材部分の侵潤度が80%以上」と規定され、JAS認定工場で生産されたもののみ。
(※2)(財)日本住宅・木材技術センターが防腐・防蟻処理構造用単板積層材としてAQ2種認証した、AQ認定工場で生産されたもの。
 
AQ/JAS比較 


AQJAS
保存処理材保存処理
1種
(JASK4相当)
2種
(JASK3相当)
3種
(JASK2相当)
K4K3
K2
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